色恋歌-sample-
                                      
                                   



 人を好きになる、ということは、自分の中では大事件なんだと思っていた。
 好きになった瞬間は、自分の中で何かが爆発するとか、隕石が落ちる並の何かがあるんだろうと、何故だかそう信じきっていた。
 だから、銀時に突然「好きだ」と告げられた時、新八はただポカンと銀時を見上げるばかりだった。



 銀時の告白から数週間、何事もなかったかのように日々は過ぎ去った。
 あの日ぼんやりするばかりの新八に、いつものように死んだ魚のような目をしたまま、銀時は面倒臭そうに「・・・ま、考えといて」と言った。その後、銀時の方からは何のアクションもないままだった。
 新八自身も、あまり深く考えることはしなかった。
 最初の内は戸惑っていたのだが、その後の銀時があまりに何も変わらなかったので、やがて気を揉むのが莫迦らしくなってしまったのだ。
 なので新八は、今日もいつものように朝から万事屋へ足を運び、いつものように家事全般をこなし、いつものように仕事のない万事屋の家計を嘆き、相も変わらずぐうたらな上司に小言を言いながら一日を過ごしていた。
 今日は夕飯を作ってしまえば仕事は終わり、そのはずだった。


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           こんな感じで進みます。